中小企業診断士試験対策

これまでの仕事の知識や経験が活きるし、今後の知恵ともなる中小企業診断士試験。それでは40歳代後半の受験生の合格はいかに勝ち取るか。
以下、独断と偏見、勝てば官軍的ではあるが、小生の経験から思ったことを書く。
40歳代後半の会社員の特徴は何か。圧倒的に時間がないことである。会社では中堅からシニアとして業務の中枢にあって、家庭では子供が学校で受験やら何やらでまだ手がかかる。女房族の相手もたまにはしないと爆発する。趣味だってやりたい。そんな中で、年間1,000時間とも1,500時間とも言われる合格に必要な勉強時間を捻出することは、不可能に思われる。
だからこそ、とにかく1年で合格すべく、短期集中、効率的な勉強が必要だ。まず1年間だけやると決める。合格平均が2年と言われる試験だけれども、1・2次のストレート合格率が数パーセントしかないけれど、この世代が勉強に2年も掛けることは困難だし、2年やっても受かる保証はない。試験には相性的なものもあり、1年集中的にやって、駄目なら止める。止めたとしても1年の勉強は無駄にはならない。1年間だけ、鼻をつまんでやりきる、こんな覚悟がまずは必要だと思う。
効率的な勉強法だけれど、やはり受験予備校に通うのが良いと思う。教室に通うのがしんどければ、WEBで講義を視聴し、添削を受けるという通信講座もある。あれもこれも手を出す時間はなく、出るところを効率的に教えてくれ、個性豊かな講師陣、多様な受講生と接することでのモチベーション維持という観点でも、受験予備校を勧める。
小生はTACの回し者ではないが、やはり最大手だけあって、講師陣の質、テキストの内容、教室の数や通信講座の充実振りなど、安心感がある。
1・2次ストレート本科生の10月開始講座で費用25万程度。これにオプション講座などを入れても総費用30万円ほど。安くはないが、自己投資として出せない額でもなく、また投資することによって、回収への意欲も湧く。
そして一旦申し込んだら、絶対に出て、予習か復習して憶える。それをやれば、1次試験合格の確率はかなり高い。平均60点あれば受かるし、7科目マークシート試験はしんどいが、共通一次試験世代である我々に違和感はないはず。
問題は2次である。独断で言えば、2次は大学入試程度の国語の論述試験対応力、ビジネスでの常識と知識、1次試験レベルの多少の知識、そしてこの試験への慣れの4つが必要だと思う。
最初の国語力は、センスもあるが受験予備校で何とか学べる。
次の2つは経験豊かなサラリーマンが1次通れば得られる。
最大の難点は2次試験への慣れをいかに短期間(1次後の2ヶ月強で)で身につけるかである。
ここもやはり絶対に1年で受かる、という気合がものをいう。
1次でホッとして、2次対策が後手に廻る受験生は結構多い。1次は共通一次試験であり、足切り(古いね)にさえ会わなければ良いのであり、2次試験こそ本番であるという意識で常に考える。
1次終了後、2次対策を本格的に始動すれば、間に合う可能性は感覚的には6割はあると思う。2次試験は、1次合格者のなかでも10人に8人落ちる手ごわい試験との通説あるが、1次試験合格者でも2次対策が十分できていない層は半分はあるのでは。
従ってちゃんと対策していれば、合格率は4割くらいになると思う。決して恐れるに足る数値ではない。
最大のメッセージは、50歳になる前に1年間くらい受験生に戻るのも悪くないし、勉強そのものも無味乾燥ではなく、仕事にも役立つということ。もちろん暗記することも多く、いわゆる受験勉強的なハードさは十分あるけどね。
勉強が嫌いでない人、何かやりたい人、サラリーマンの人にはお勧めである。1から99までの間より、0から1までの間の方が遠い(とにかく始めることが肝要との渡邉美樹氏の言葉)。