不毛地帯

2次試験前に読み始め、試験のため中断していた「不毛地帯」を昨日読了する。文庫本全5巻、原稿用紙5千枚の迫真の歴史・ビジネスドラマ大作であった。
終戦、シベリア抑留、帰還後の商社を舞台にした壮絶なビジネスと社内闘争。モデルとなった伊藤忠商事殿との付き合い浅からぬものがあるので、商社の行動、社内の人間模様にはとても興味深いものがあった。この競争心、バイタリティが良くも悪くも戦後日本の高度成長をドライブしたと思わせるに十二分の迫力であった。
小生が属している業界も、「戦前からの牢固とした商権と人間的なしがらみで絡み合っている」特殊業界、と記述あり、その特殊業界に、「岩に爪を立てるような思いで食い込み、毎朝、会社の医務室でビタミン注射をし、今日まで頑張りぬいてきた」幹部の紹介がされている。
今はそこまでの人はいないと思いつつ、確かに小生が入社時分には、そんな体育会系スポ根的雰囲気がまだ漂っていた感じがする。その系列の一人は、間違いなく小生が敬愛するTT課長ではありますね。
テレビドラマの方はまだ見ていないが、配役も含め、見てみたいと思いました。