人事について

25日(金)に、当社の役員人事の公表があった。社内で我々が知らされたのも当日の15時以降だった。残る方、退任される方、昇格される方、新任で執行役員になる方と、ほぼ想定通りであったが、俺のボスがまた替わった(厳密には2階級上のボスだが)。ここ何年も1年か2年で替わってきた。
我々の部は輸出なので、顧客の殆どは海外にいて、新たなボスが来るたびに業務内容のブリーフィング、シンパ顧客やパートナーとの交流(挨拶のための訪問や迎い入れ)が初めから行われる。こちらの負荷は良いのだが、来て1年か2年で、業界の全体像、個別パートナーや顧客の位置づけを見極め、彼らとの腹を割った信頼関係に基づく大胆な策は、なかなか取りづらくなる。
ここで出てくるのが、野中郁次郎先生が提唱されている日本企業の「ミドルアップダウン構造」。

日本企業はトップダウンでも、ボトムアップでもない。質の高い情報を大量に持っている中間管理職がトップに働きかけて意志決定を促すと同時に、部下を束ねて走るミドル・アップダウンである。この意志決定と行動パターンが日本企業を支えてきた。

うなずくところも多いのだけれども、一方酒井穣さんが最近コメントしているのが以下課題。

私は確かに日本の課長は優秀だけれども、そもそも課長にそれだけ仕事が集中してしまうこと自体が、組織としての「戦略の不在」であると思っています。これは日本企業の弱点だと思っています。

とまあ、結局言いたいことは、役員からは構造的な戦略は出づらく、誰が上になってもそれほど期待できず、我々が頑張らねばと思いつつ、確かに忙しくてたまんねーなといった実態。
次の人事は3月前半の部長級。少しは動きやすくなる環境になれば良いのだけれど。