驚愕ニュース

夕方、デスクで仕事をしていると広報からメールが入り、業界1位と3位の会社の社長が、もうすぐ提携関係深化に関する共同緊急記者会見を開くという。両社はこれまでも株式持合い、いくつかの分野での共同事業を展開しており、ひょっとしたら俺の販売分野でも事業統合があるのかなんて思っていたら、何と会社ごと統合するという。これには驚愕した。


俺の会社は現時点ではトップとそれなりに競っている2位であるが、統合後ははるか後ろの2位となり、グローバルでは相当見劣りすることになる。会社全体もそうだが、自分が闘っている事業セグメントも劣位が必至だ。いよいよ我が業界も第二の再編モードに突入するやもしれぬ。ダイナミックな動きに緊張感と武者震いが走る。


21時のNHKニュースを観たが、ポジティブな論調だ。閉塞感ある日本製造業に一石を投じるものとして、新聞メディアも総じて好意的、政治家も歓迎のコメントである。今後困難なことは多いだろうが、マクロ的には極めてリーズナブルな経営判断だと俺も思う。それを構想して、実現に向けて力強い宣言をした両社の社長には、敵ながらあっぱれとエールを送りたい。


さてさて、我が社である。我が経営者、いや俺も含めたマネジメント層は、そういった大きな構想を胸に秘めているのだろうか。会社全体のことはともかく、俺の事業エリアや品種をどうするか。この巨大な新統合会社や世界の新興勢力とどうやって闘っていくのか。我が事業も提携やM&Aを進めるのか。男子の本懐、この激動の時代を、ワクワクドキドキしながら駆け巡りたい。