30年振り

会社の社内報に載った俺の写真と名前を見て、大手広告代理店勤務のO君からコンタクトがあった。彼は高校3年生の時の同級生だ。新潟の片田舎で、受験生時代を一緒の教室で学んだ。ニコニコしながら飄々として、すがすがしい男児であった。その彼が東京の大学を卒業して、広告代理店に入ったことは風の便りで知っていたが、まさか弊社を担当しているとは。送られてきた社内報に出ていた俺を見つけ、彼も驚き、さっそく連絡をくれたのだった。その彼と、高校卒業以来ほぼ30年振りに会って飲むことになった。


銀座で2軒、食事し、酒を飲み、30年間の空白を埋めるように、いろいろ語り合った。新潟から出てきて、花の大東京でサラリーマン生活をして、それなりに勤勉実直かつ時にハチャメチャしながら、くたびれながらも何とか生きている。それでも高校時代の面影、性格、雰囲気は残したままだ。さすがに俺の頭は薄くなり、彼のは白くなっていたが。。。
50歳近くになり、俗世間の垢まみれになってくると、昔の素朴な田舎の生活、濃密に係わりあった人々との交流が妙に懐かしくなるものだ。昔話、東京での生活の話に元気をもらって、また来週から仕事と家庭に頑張らなくっちゃ。O君、有難うございました。また時々遊んで下さい。