忙中閑あり

今週は年内に目処を立てたい案件の対応や、連夜の忘年会でそれなりに多忙であったが、空き時間を見つけて2つのイベントに参加した。
火曜日は、ある会社のPRを兼ねた講演会があり、その特別講演として東京理科大学イノベーション研究科の伊丹敬之先生のイノベーションに関する講演があり、丸の内のKDDIホールに出かけて聴取してくる。こういう点が都心に会社があるメリット。昼前に出かけ、1時間の伊丹先生の講義だけ聴いて、さっさと帰ってくる。講演終了後の質問時間に、どうしたら偉大な経営者になれますかという愚問を発すると、そんなもの、自分で精進しなさい、といなされました(汗)。
金曜日には千葉からの出張帰り、忘年会開始まで1時間ほど時間が空いたので、前からチェックしておいた出光美術館の「長谷川等伯狩野派」を鑑賞する。日経文化欄で現在連載中の「等伯」の影響もあり、一度観てみたいと思っていた。その荘厳華麗な屏風絵で、信長、秀吉と時の権力者を後ろ盾に一大勢力となった狩野派に対して、石川県七尾から出た長谷川等伯は、中国の水墨画ややまと絵の作風など多彩な知識から狩野派とは違った独創的な作風でのし上がっていく。その対比が工夫を凝らした展示で、少しは分かったような気がした。そんな余韻を感じながら美術館を出ようとした時、案内係に先導された一人の女性が通り過ぎた。思わず目を凝らすと、その女性は女優の中谷美紀さんであった。はっとするような美しさで、まるでそこだけ後光が射しているようにキラキラしているのだった。芸術の秋を堪能していた紳士風が、美女に見とれるただのオヤジへと一変してしまうのだった(笑)。