箱根で戦略を練る

ある戦略を考えるために、静かな温泉宿に2-3泊一人で籠ってじっくり構想を練る、という話が、俺の尊敬するターンアラウンド戦略コンサルタント三枝匡氏の戦略3部作にある。俺の場合、さすがに泊まりがけでは行けないが、たまに日帰り温泉に行ったりする。本日、思い立って箱根に出かけた。
朝、箱根に戦略を練りに行くとはさすがに言いづらい(笑)ので、家人には普通に会社に行くと言って出る。行き先は会社のある新橋ではなくて新宿。新宿発の小田急ロマンスカーに乗るのである。



箱根湯本まで約1時間半。結構混雑している車内で、箱根関係の観光パンフを読み込み、本日の行き先を天山湯治郷とする。箱根湯本駅から送迎バスで10分程度。ひなびた山間に日帰り温泉施設、食堂や休憩所、宿泊専用施設等がある。ここの温泉は100%源泉掛け流し、しかもお湯を留め置きせずに源泉から直接注がれている新鮮な温泉なのである。
11時半にたどりつき、さっそく温泉に入る。野外温泉だが、ぽかぽか日光が振り注ぎ、2月の箱根のわりには暖かい。そのなかで1時間ほど温泉に浸かりながら、戦略を練る。
その後施設内の食堂で、とろろ汁定食を食べる。おひつで麦飯が出てきて、思わず全部平らげてしまう。



満腹になったところで、休憩所で30分ほど昼寝。眠気を満たしたところで、喫茶コーナーでノート、ペンを出し、おもむろに戦略を練る。1時間ほどかけて、それなりのアウトプットをひねり出す。
帰りは箱根湯本駅まで歩く。途中、山と渓流の自然を楽しみながら、江戸時代に石を敷き詰めて舗装したという旧箱根街道にも寄る。温泉街を通り、箱根湯本駅に着くと、目の前に鯛ラーメンの店があり、せっかくだからと寄ってみる。鯛と昆布の上品なスープは結構美味。



帰途は、小田原で東海道線に乗り換えて、横浜まで出て帰る。家についたのがちょうど19時。良質な温泉、美味な食事、自然と歴史の佇まい、良い戦略はこういったところから生まれるのであった(ホンマかいな!)。